悪い遊びからのシフトチェンジ/「精神科医が教える毎日を楽しめる人の考え方」を読んで

1.「ギャンブルの街」マカオにハマり、そして病

2017年から2018年にかけて、私は11回もマカオに出かけました。
旅行日数は延べ54日間。つまり、1年のうち1か月近くはマカオに行っていたことになります。

1か月間ずっと現地に滞在できればいいのですが、長い休みは取れません。ですので、2泊から3泊程度の旅行を何度も繰り返していました。

ちなみに、一人旅ばかりです。

さて、ご存知の方も多いでしょうが、マカオは世界遺産の街です。

30か所の世界遺産はすべて制覇しましたし、路地裏を歩くのも好きでした。英語も通じないローカルな食堂にも足を運びました。

しかし、マカオといったらやっぱりカジノ。観光客向けの大きなホテルには、ほとんどカジノがあります。

もともと競馬や競輪などの公営ギャンブルが好きだった私は、カジノに吸い込まれていくのも当然のことでした。

朝起きたらカジノ、夜寝る前にもカジノに出入りし、大か小かのサイコロ賭博に興じました。

賭ける金額はそれほど多くはありません。それでも光と音、そして当たった時の興奮で、ドーパミンがドバドバあふれ出します。

そして、帰国はいつも深夜便

香港空港を日本時間の午前2時に出発し、成田に着くのが朝6時。機内で寝られるのはせいぜい2時間です。それでも何事もなかったようにそのまま出勤していました(職場が千葉県内なので、成田から職場に直行できたのです)。

そんな生活も、新型コロナウイルスのため終わりを告げました。

当然の因果か、その後ほどなくして体調を崩してしまい、仕事もしばらく休むことになりました。

マカオ滞在中はいつでも好きなときにカジノに行ってましたし、独身の私は休みさえ取れれば好きなときに自由にマカオに行っていたのですから、自分で歯止めが効かなくなるという依存症にすでに陥っていたのかもしれません。

2.過去の「悪い遊び方」をチェックしてみる

さて、ベストセラー作家であり精神科医の樺沢紫苑先生の新刊「精神科医が教える毎日を楽しめる人の考え方」が3月11日に発売されました。

勤務医からアメリカ留学を経て独立し作家となった方で、多忙な執筆活動の中、動画撮影や映画、グルメなどの遊びも精力的に楽しまれています。

その樺沢先生が「遊びファーストへのチェンジ」を世に訴えたのが、「まいたの」こと、この本です。

私が読んでいちばん引っかかったのは、

【「良い遊び方」と「悪い遊び方」がある】
【「悪い遊び方」の5つの条件】

という項目です。

4〜5年前のマカオでの遊びは、自分でも決して良いものではないとは薄々感じていましたが、この本の「悪い遊び方」のチェックリストを使って、当時の遊び方を改めて見直してみました。

結果は、

  1. 深夜便での帰国=睡眠時間を削る
  2. 現地で2泊=ゆっくりできない=疲れが増える
  3. カジノで長時間座りっぱなし=長時間の座位
  4. 朝起きたときや寝る前にカジノに行きたくなる・帰国してもまたマカオに行きたくなる=依存性が強い
  5. 2か月に一度ペースの海外渡航=やりすぎ

と、チェックリストの5項目すべてにあてはまっていました。
つまり、マカオでの遊びは「悪い遊び」だったことが証明されたのです。

マカオの旅は楽しかったことは確かです。

しかし、短期間かつ深夜便での帰国というハードスケジュールでは、疲れが貯まるだけでリラックスもできません。

そして、旅行で日頃のストレス解消どころか、カジノでの負けのせいでストレスは増える一方でした。

新型コロナのせいで海外旅行に行けなくなったのは残念ですが、コロナがなければ悪い遊び方は今でも続き、心身ともにボロボロになっていたかもしれません。

ある意味、コロナが私を救ってくれたとも言えます。

3.悪い遊びからのシフトチェンジ

今は体調も良くなり、週末の朝は近所のカフェでコーヒーを飲みながら、読書やメンタルヘルスに関する勉強をしています。

時々は自分で料理もするようになりました。

初めの頃は韓国料理のチゲ鍋ばかりでしたが、最近はスパイスカレーづくりにも挑戦しています。

一般的なレシピではヨーグルトを使うことが多いのですが、私のお気に入りはヨーグルトの代わりにちょっと割高でも乳脂肪分45%の生クリームをたっぷり使うことです。濃厚さが何倍もアップするので、近所のカレー屋さんはすっかりごぶさたになってしまいました。

かつての私は、カジノでギャンブルに興じることでドーパミンを出して幸福感を得ていました。

しかし、料理を作ることに45%生クリームという「プチ贅沢」を掛け合わせて、美味しいものをつくる。これでも、十分に幸福感は得られることをこの本から教わりました。

最近始めたのは、料理だけではありません。自分で易占いを始めたのです。

マカオでは、ディーラーや機械が振るサイコロの目を当てていました。いまは、自分でサイコロやコインを振って、易占いを楽しんでいます。

まだ勉強を始めたばかりなので、解説書を見ながらでないと占うことはできません。それでも、毎朝ツイッターで占いの結果をつぶやくようにしています。

占いの結果を自分の言葉でアウトプットすることで、占いが当たってうれしい(または、ハズレてうれしい)というよりも、アウトプットすること自体が楽しくなりました。

さらに、言葉だけではなく、イメージ画像を「Canva」というデザインツールで作ることで、クリエイター的な楽しみ方も加わっています。

4.最後に

新型コロナウイルスは未だに収束する気配がありません。自由に海外旅行に出かけられる日もまだまだ先のことでしょう。

しかし、今の私は、旅行に行けなくても楽しいことがたくさんあります。

それでも、コロナが収束したらやっぱりマカオには行きたい。

次にマカオを訪れる日が来たら、最低でも4日は滞在して、リラックス・リフレッシュできる本当のリゾート気分を味わいます。深夜便での帰国なんてことはやめて、自宅でしっかり睡眠を取ってから出勤します。旅の思い出が心に残り続けるよう、旅行記のアウトプットもします。

そして、仲間ともに旅の楽しみを分かち合いたいと、心から思います。

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