AI時代を生き抜く、新しい働き方を探そう!/「精神科医がすすめる これからの生き方図鑑」を読んで

著者累計230万部突破のベストセラー作家であり、精神科医でもある樺沢紫苑先生の最新刊「精神科医がすすめる これからの生き方図鑑」が、7月20日に発売されました。この本では、「お金」「人間関係」「仕事」「健康」「メンタル」などについて、「新しい生き方」を提唱しています。

ところで、私は、とある市役所の出張所に勤めています。市民に住民票を交付したり、引っ越しの届け出を受け付けたりすることが、私の毎日の仕事です。

また、プライベートでは、最近、個人的にChatGPTの活用方法について研究しています。

そういったこともあり、この本からいちばん学びたいと思ったのは、「これからAIがますます普及したときに、どのように働くべきか」ということです。「AI時代における、労働者としての新しい生き方」とも言えるでしょう。

今のところ、私の職場では、業務にChatGPTを活用するという話は出ていません。しかし、政府では業務に活用しようという動きが進んでいます。私の職場でも遠からず何らかの動きがあるでしょう。

そこで、毎日の仕事の手順をChatGPTに教えて、ロールプレイングをしてみました。来客への挨拶や質問事項、処理条件などを細かく教え込みました。最初は、教え込んだことしかできませんでした。何回かロールプレイングをしていくうちに、AI から相手に「提案」することができるようになりました。これには驚きました。そして、少しこわくなりました。

自分の仕事は、数年後には、AIに置き換わってしまうかもしれないと。

実際には、それほど早くAIに完全に置き換わることはないでしょう。それに、公務員の私には、安定した「身分の保障」があります。決められたことを決められたとおりにやっていれば、給料はもらえます。

ただ、本当にそれでいいのでしょうか。

確かに、決められたことを決められたとおりにやっていれば、給料はもらえます。

しかし、これでは「インプット仕事」をしているだけです。これからは、仕事の目的や理由を常に考えて、自分だけのオリジナリティを出していかなければいけないと、樺沢先生は説
たしかし、住民票一枚の交付にしても、法律上の目的や理由はあります。ただ、それは組織の目的であって、この本で言う「仕事の目的や理由」とは、そういうことではないと思います。

今、自分がしている目の前の仕事は、誰のために役立つのか、誰に貢献できているのかを、常に考えることが大切なのです。

例えば、住民票を取りに来られる方は、自分の生活のうえで必要だから、平日の貴重な時間を割いて、役所まで足を運んでくれています。その方に対して、今、自分ができることは、ご要望に沿った書類を、少しでも速く、しかも間違いのないように、お渡しすることです。

そのためには、申請書に書かれている「文字情報」だけでなく、服装や仕草、表情といった「非言語情報」までも読み取り、必要に応じては自分から「提案」もしなければなりません。さらに、言葉遣いも、5つ星ホテルのような最上級の敬語を使うだけでなく、ときには、敬語を省略してでも、書類発行上必要な情報をもれなく収集するための「コミュニケーション」を取ることも必要になってきます。

このような臨機応変の対応は、AIには困難だと思います。逆に言えば、「臨機応変」に対応できてこそ、生身の人間が、現場で働く価値があると思います。インプットされた手順どおりに働いていては、この本に書かれているように、本当に「将来、職を失うことになる」かもしれません。

私がこの本を読む前に学びたかった
「AI時代における、労働者の新しい生き方」を、一言でまとめるならば

「AIにはできない仕事を、自分の頭で考え出し、その考えを実際の行動に変えよう」

となるでしょう。

定年までの残り10年あまり、この言葉を常に頭に置きながら、これからも心身ともに健康で働き続けます。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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